唇のキスと垂直感染を防ぐためにもHIV検査を!

母から子へ感染することを垂直感染と言います。
赤ちゃんに唇でキスする程度では感染しませんが、母乳で感染することはあります。
妊娠がわかった段階から出産までの間に、HIV検査はしているでしょうが、出産後に感染機会があった場合は、授乳で垂直感染することがありますので、感染機会のあるたびにHIV検査を受ける必要があります。
感染機会があって、その3か月後のHIV検査の結果、感染していないことが確定するまでは、粉ミルクに替えるべきです。

HIVウィルスは、血液や母乳には多く含まれていて、それによって感染する可能性はありますが、唾液や汗、涙、尿では感染しませんので、赤ちゃんに唇でキスすることは差し支えありません。
HIVウィルスは、空気や水に触れたら死滅しますし、B型肝炎ウイルスより血中のウイルス濃度が低いくらいなので、それほど感染力は高くありません。
そのため、必要以上にスキンシップを避ける必要はありません。
自分が出血しないようにすること、授乳しないこと、を徹底していれば、感染することはありません。

感染している状態で妊娠しても、垂直感染をさせない出産方法は確立していますので、心配する必要はありません。
帝王切開による感染率は0.45%であり、日本ではこの出産方法が用いられます。
自然分娩だと感染率は約20%となります。
妊婦が服用する抗HIV薬が胎児に与える影響についてはまだよくわかっていませんが、注意を払っておく必要はあります。

新生児のHIV検査は、出生から48時間以内と2週間後、2ヵ月後、3~6ヵ月後の4回おこないます。
それらが陰性であれば、9割以上の確率で感染がないと言えますが、最終的な診断は、1歳6ヵ月の時期におこなわれます。